PC同士を接続して情報をやり取りすることを「ネットワーク」といいます。
そしてLANとは、会社のオフィスや自宅など比較的狭い場所で使われるネットワークのことで
Local Area Networkの略です。
ちなみにLANには「Ethernet」という規格が使われています。

オフィスや自宅など、数台のPCしかない場所でもPC同士をLANでつなぐと、PCを単独で使っていた
ときよりも何かと便利なことがあります。では何が便利になるのでしょうか?

パソコンをつなげてできること1

複数台のPCからインターネットを「同時に」使うことができる。

パソコンをつなげてできること2

PC同士でファイルをやりとりし易い

あるPCから別のPCにデータを移動するとき、本来ならデータを一時的にメディア
(CD-Rやフロッピー等)に書き込んでから移動する必要があります。これは面倒ですね。

LAN同士でつながれたPCだと面倒なメディアを介さずに、相手のPCに自分のデータをコピーしたり、
相手のデータを自分のPCにコピーすることができます。このような機能を「ファイル共有」といいます。
また、ドライブ(CD-ROMドライブ、MOドライブなど)ごとの共有も行うことが出来ます。

パソコンをつなげてできること3

周辺機器の共有もできる。

PC同士をLANでつなげておくことで別のPCにつないだプリンターを使うことができます。
本来、2台のPCからプリンター一台を使う場合、面倒でもケーブルを差し替えたりしなけれ
ばなりません。

その他のLANのメリット
  
データの管理がとてもシンプルになる。
特にビジネスの世界では書類をコピーした場合、内容が異なるものの複製が現れてしまうこと
があります。LANを利用すればコピーをせずにファイルの共有ができるので、このようなトラブル
を防ぐことができます。



PC同士の物理的なつなげ方。

LANでパソコン同士をつなぐには、少なくとも3つのハードウェアが必要です。
    
・Ethernetケーブル(LANケーブル)

LANでPCとハブをつなぐにはLANケーブルを使って接続します。
少し前まで「10BASE-T/100BASE-TX」のLANケーブルが有線LANでは標準でしたが、
現在は、さらに速度が10倍の「1000BASE-TX」が出ています。
この最高1Gbpsの有線LANを「ギガビットイーサ」といいます。

LANケーブルにはストレートケーブルとクロスケーブルの2種類があります。
ストレートケーブルはPCとPC以外の別の機器(ハブやルータ)を繋ぐ場合に使います。
普通はこちらを使います。
クロスケーブルはPCとPCを直接繋げる場合に使います。

ハブ(HUB)

LANの通信はすべてハブを経由します。ハブの役割はPCからのケーブル同士を中継したり、
分岐させたり、まとめたりすることです。

ハブにもスイッチングハブとダムハブの2種類があります。
ダムハブは通信を行っている際に、1組の機器同士のやりとりしかできませんが、
スイッチングハブは同時に複数の通信を行うことが出来ます。

LANボード(LANカード)
パソコン側のLANケーブルの接続口であるLANポートが必要です。最近、発売されたPCには
LANポートが内蔵されているはずです。内蔵されていない古いPCだと、別途LANボード(LANカード)を
買って取り付けなければなりません。



ここから実践編です。
では実際に私の自宅のLANを例にして、PCの設定の仕方を見ていきましょう。
※ここからはちょっとだけネットワークの知識が必要になります。
興味のある方は、@IT:連載 基礎から学ぶWindowsネットワーク
などを参考にして下さい。

今回は2台のPC(Windows)をスイッチングハブを介してLANで繋げて
フォルダの共有を行うやり方を紹介したいと思います。


自宅のネットワーク環境

WindowsXPのネットワーク設定

 PCに固定IPアドレスを設定する。
 ネットワークとコンピュータに名前を付ける。
 ファイアーウォールの設定(ノートンインターネットセキュリティ2003)
 フォルダの共有設定

WindowsMeのネットワーク設定

 PCに固定IPアドレスを設定する。
 ネットワークとコンピュータに名前を付ける。
 ファイアーウォールの設定(ノートンインターネットセキュリティ2002)
 フォルダの共有設定
 通信状態のテスト

トラブルについて

2004年4月10日 文責・永井 
(何か誤りに気付いた方は教えて下さい。)

新潟大学歯学部パソコン部ホームページ